日本イギリス哲学会は、イギリス哲学および関連諸分野の専門研究を目的とする、日本学術会議登録学会です。
本学会は、ロック、ヒュームなどのイギリス古典経験論の翻訳と研究に大きな足跡を残された故・大槻春彦初代会長の呼びかけにより、分野を超えた多くの研究者が発起人となって1976年6月に設立されました。近代イギリス哲学は、今日の人文・社会諸科学全般を意味する「道徳哲学」(moral philosophy)として成立・発展してきた歴史をもつため、狭義の哲学専門研究の立場からのみならず、人文・社会諸科学のあらゆる分野からアプローチしてこそ、イギリス哲学の豊饒な意義を理解しうる、というのが大槻先生のお考えでした。専門分野を超えた多くの研究者がこの趣旨に賛同し、設立されたのが本学会です。
設立以来48年、会員は299名・3法人(2024年4月1日現在)を数え、学会誌『イギリス哲学研究』の刊行、研究大会・部会研究例会の開催を中心に活動を行っています。また、「イギリス思想研究叢書」(御茶の水書房)の監修、「イギリス思想叢書」(研究社)の企画、『イギリス哲学・思想事典』(研究社)の編集など、研究成果の公刊をとおして、学界の発展に寄与しています。
本学会の正会員になられますと、学会誌『イギリス哲学研究』が無償で配布されるほか、研究大会・部会研究例会に参加し、学会誌の公募論文や研究大会・部会研究例会の個人研究報告に応募することができます。また、専門領域を超えたさまざまな研究者との交流も本学会の大きな魅力のひとつです。